C型慢性肝炎の診療

まず検査をして、きちっと評価をすることが必要

C型肝炎の場合には、まず検査をして、きちっと評価をすることが必要です。採血で調べられる検査もありますし、超音波やCTや胃カメラなどで、例えば静脈瘤や腹水などがあるかないか、肝臓の中に腫瘍がないか、他の合併症も含めて評価をする必要があります。そして、ウイルスの量や遺伝子型、それから肝障害の現時点の進展具合はどうなのかを、肝臓専門の先生にかかって、まずはきちっと評価をしていただく必要があると思います。

ただ、肝臓の線維化を見る場合、肝生検は肝臓に針を刺す検査ですので、多少、リスクもありますから、肝生検をしないで超音波で肝臓の線維化を評価したり、キセノンというガスを吸って、CTで肝臓の血流を見て、肝臓の線維化を評価するという方法もあります。

C型肝炎だということが分かっても、すぐにインターフェロン治療をするということはまずないと思いますので、まずきちっと評価をして、数ヶ月経過を見た上で治療を決めるということが必要だと思います。

C型慢性肝炎治療法の選択には

インターフェロン治療の選択に際して、まず年齢ですが、一昔前は60歳あるいは65歳までと言われていましたが、今は70歳ぐらいまでとされています。ただ、必ずしも何歳という年齢で区切れるものではないと思います。その方の年齢だけではなくて、他のことも一通り評価した上で決めるもので、80歳でも可能なこともあります。

それから、仕事や家庭環境、生活スタイルで、入院や通院治療が難しいようであれば、すぐに治療するのは難しいかと思います。それから、高血圧や糖尿病、甲状腺の病気など、他に病気があるかないかによっても、治療法の選択が変わってきます。

アルコールは、もちろん肝臓の病気を進展させてしまいますし、インターフェロンの効果も弱めるとされていますので、肝臓のウイルスがある方は、アルコールはやめていただきたいと思います。

ウイルスの量、型ですが、ウイルスの量が多いか少ないか、ウイルスの型が1型なのか2型なのかによって、インターフェロンの効果の予測がある程度つきます。ただし、ウイルス量が多いとC型肝炎は悪いのかと言うと、そんなことはなく、あくまでも量、型は、インターフェロンの効果の予測因子の1つということです。

それから活動性。今、肝臓の炎症が活発に起こっているか、あるいは今は肝臓の数値も全く正常化しているかということによって、今インターフェロン治療をしなければいけないのか、もう少し待ってからでもいいのかというような、治療の時期の判断ができるかと思います。

それから、線維化の程度。肝生検をして、F1程度の線維化が少ない場合は、ある程度余裕を持って、インターフェロン治療は少し待っても問題ないと思います。しかし、ある程度線維化が進んでいると、進展も早いので、インターフェロンの治療を早くしたほうがいいというような判断ができると思います。

白血球やヘモグロビン、血小板というものが、インターフェロンや抗ウイルス剤を使うと下がってきますので、これらがもともと低い方は治療が少し難しくなることもあります。

あと、健康食品は安全だと思われる方も多いと思うのですが、健康食品の中には、ウコンなど、鉄が多く含まれているものもありますし、肝障害を起こすような健康食品もまれにありますから、私は、あまり健康食品はお勧めしていません。

いろいろなことをトータル的に評価しなければいけないと思いますが、一番大事なのは、ご自身で、やるんだという気持ちがないと、なかなか、治療もうまくいかないことが多いです。ウイルスを排除したい、インターフェロンの治療をしっかりやるんだという気持ちを、きちっと持っていただくというのが大前提だと思います。